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表面粗さとは?Ra・Rzの違いと図面記号の見方

17 0 Sep 08.2026, 17:24:36

加工面を「きれい」「ざらついている」と表現しても、設計や検査で共通の判断にはなりません。表面粗さは、加工面に残る微細な凹凸を数値化し、図面や検査で確認できるようにするための指標です。RaやRzは凹凸を評価する代表的なパラメータですが、意味が異なるため、同じ数値として読み替えることはできません。

重要ポイント表面粗さの指定は、見た目を整えるためだけの指示ではありません。摺動、密封、接着、外観など対象面に求める機能を整理し、必要な指標・数値・適用範囲を図面で明確にすることが重要です。

表面粗さとは

表面粗さとは、機械加工などでできた面に残る微細な凹凸を表す指標です。切削加工の基本と加工面の確認方法は、切削加工とはで整理しています。

JIS B 0601では、表面性状を粗さ曲線、うねり曲線、断面曲線などに分けて扱っています。表面粗さは寸法公差や形状誤差そのものではなく、面の微細な状態を評価するための尺度です。図面を読むときは、寸法、幾何公差、表面粗さがそれぞれ異なる要求として示されることを前提にします。

表面粗さは、一つの数値で「面の良し悪し」を完全に表せるわけではありません。加工痕の方向、うねり、局部の傷、材料や工具の影響が異なるため、どのパラメータで何を見るのかを先に決めることが重要です。

表面粗さとは

表面粗さが部品機能に影響する理由

表面粗さは、外観だけでなく部品の機能に関係します。同じ材質や形状でも、接触する面の粗さが異なると、摩擦、密封性、密着性、摩耗の状態が変わり得ます。

  • 摺動面:摩擦、潤滑状態、摩耗に影響し得る

  • 密封面:液や気体の漏れやすさに関係し得る

  • 接着・塗装面:密着性に影響し得る

  • 外観・触感:目視や手触りの品質判断に関係する

  • 配合・摩耗:相手部品との接触状態に影響し得る

表面粗さと摩擦や密封、界面強度の関係は、トライボロジーや機械工学の研究でも扱われています。ただし、条件によって最適な粗さは異なるため、数値が小さいほど良いとは限りません。

RaとRzの違い

図面や資料でよく見るRaとRzは、どちらも表面粗さのパラメータですが、評価する凹凸の特徴が異なります。Raは算術平均粗さと呼ばれ、粗さ曲線の高さを平均的な値として表しやすい指標です。Rzは最大高さを表し、対象区間内で最も高い山と最も深い谷を重視する指標です。

指標主に表す傾向局所的な山・谷への反応数値の扱い
Ra(算術平均粗さ)凹凸の高さを平均的な傾向として表しやすい一つの極端な山や谷に強く反応しにくい面全体の粗さを把握する目安に使う
Rz(最大高さ)対象区間の最大の山と谷の高さを表す局所的な傷や突起が一つあると値が大きくなりやすい局所的な異常を確認する目安に使う

RaとRzは、同じ測定面でも異なる値を示します。このため、Raの数値をRzに読み替えたり、逆にRzからRaを推定したりする換算表を安易に使わないことが重要です。図面に示されたパラメータがRaかRzかを確認し、同じ条件で評価します。

RaとRzの違い

表面粗さの図面記号と読み方

表面性状の図面指示は、JIS B 0031に基づいて行われます。図面上の指示を読むときは、どの面が対象か、どのパラメータと数値が示されているか、除去加工の有無や加工方法、筋目などの追加情報があるかを確認します。

  • 対象面:記号がどの面・範囲に適用されるか

  • パラメータと数値:RaかRzか、数値の単位と適用範囲

  • 加工方法の指示:研削、切削、研磨などの指定があるか

  • 筋目・方向:加工痕の方向を要求しているか

  • 全体・局部:面全体に適用するのか、特定の箇所だけなのか

JISの正式な記号は、記号の位置、線の種類、文字の配置によって意味が変わります。技術解説では記号の読み方を説明できますが、実際の図面に使う記号を描くときは、必ずJIS B 0031などの現行規格を確認します。

旧JIS記号を確認するときの注意点

古い図面では、三角記号や旧パラメータが使われている場合があります。旧規格のRzと現行規格のRzは、名前が同じでも定義が異なる場合があり、過去の技術資料では十点平均粗さとして整理されていたこともあります。

旧図面を扱うときは、図面の作成時期、適用されたJISの年版、設計意図を確認します。旧記号を現行のRaやRzへ機械的に読み替えることはせず、規格を確認したうえで、必要なら担当者や技術者と図面条件を再確認します。

表面粗さを指定するときの考え方

表面粗さを指定するときは、最初から「細かければよい」と決めるのではなく、次の順番で考えます。

  1. 面が担う機能を明確にする:摺動、密封、接着、外観など

  2. 指定する面を絞る:必要な箇所にだけ要求を付ける

  3. パラメータと数値、適用範囲を決める:RaまたはRzを意図に合わせて選ぶ

  4. 材料、加工方法、数量、公差、検査方法を併せて確認する

  5. 旧図面や不明な要求は発注前に確認する

厳しい表面粗さの要求は、加工方法や工程、検査条件の検討に影響するため、必要な機能を満たす面にだけ指定することが基本です。逆に、重要な面の要求が不明確なままだと、受入れ時の判断があいまいになります。どちらの場合も、図面に目的を伝えられる情報を加えることが、加工側と認識をそろえる助けになります。

まとめ

表面粗さは、加工面の微細な凹凸を数値で確認するための指標です。RaとRzは評価する凹凸の特徴が異なるため、同じ数値として扱わず、図面に示されたパラメータを正確に読み取ります。

表面粗さは、加工条件や工具、加工方法と切り離せません。条件の基本は切削条件とは、工具の選び方は切削工具とはで確認できます。面の仕上がりを加工方法とあわせて考える場合は、フライス加工とは旋盤加工とはも参考になります。

図面、3Dデータ、材料、数量、必要な表面状態をそろえておくと、加工方法と検査項目を検討しやすくなります。PCBgogoでは、CNCフライス加工、CNC旋盤加工、旋盤・フライス複合加工に対応し、設計データをもとに製造性を確認したうえで、お見積もりをご案内します。

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