営業窓口:10:00~19:00(日本時間/土日祝日を除く) ガーバーデータビューア
engineer

フライス加工とは?仕組み・種類・用途をわかりやすく解説

22 0 Sep 07.2026, 14:40:27

平面や角形状の部品を加工するとき、まず検討したい方法がフライス加工です。フライス加工は、ワークを固定し、回転する工具を送りながら材料を削る切削加工の一種です。日本工作機械工業会が示す工作機械の分類でも、フライス盤は回転工具で工作物を加工する機械として整理されています。ポイントは、工具の回転だけでなく、工具を複数方向へ動かすことで形状をつくることにあります。

フライス加工の定義フライス加工は、固定したワークに回転する工具を当てて材料を削る加工方法です。工具をX・Y・Z方向へ動かせるため、平面、溝、穴、段差、ポケット、複雑な輪郭を一つの工程群でつくりやすい点が特徴です。

フライス加工とは

フライス加工は、金属や樹脂などのワークをテーブルに固定し、複数の切れ刃をもつフライスやエンドミルを回転させて削る方法です。ミーリング加工と呼ばれることもあります。旋盤加工のようにワーク自体を回転させるのではなく、工具の回転と移動で目的の形状をつくります。

フライス加工とは

フライス加工の仕組み

加工では、まずワークを治具やバイスで固定します。主軸に取り付けた工具を回転させ、テーブルまたは工具をX・Y・Z方向へ送りながら少しずつ材料を除去します。工具が断続的にワークへ接触するため、切りくずの排出、固定の安定性、工具経路の設定が仕上がりに影響します。特に薄い板や背の高いワークでは、固定が弱いと振動や寸法ずれにつながるため、加工方向とクランプ位置を先に検討します。

フライス加工でできる主な加工

フライス加工は、工具の種類と動かし方を変えることで、平面だけでなく複数の形状を加工できます。穴あけはフライス加工の工程に組み込めますが、穴の精度やねじの有無によってドリル、リーマ、タップなどを使い分けます。

加工の種類できること
平面・側面加工基準面や側面を削り、厚さ・高さ・段差を整える
溝加工直線や輪郭に沿った溝、キー溝などをつくる
穴あけ加工ドリルなどで通し穴・止まり穴を加工する
ポケット・輪郭加工凹部や外周輪郭を削り、角物や箱形状を仕上げる

フライス加工に向いている部品

板状部品、角形状の部品、箱体、治具プレートなど、ワークを固定した状態で平面や側面を加工できる部品に向いています。平面上に複数の穴やポケットがある部品、回転軸から外れた位置に形状がある部品でも、工具経路を組み合わせて加工できます。これは、フライス加工の適用例として専門技術資料で繰り返し説明される範囲です。

一方、外径や内径が連続する円筒部品は、ワークを回転させる旋盤加工のほうが効率的な場合があります。形状だけでなく、固定方法、工具の届く方向、必要な精度まで確認して加工方法を選びます。深いポケットや細い溝では工具の剛性と切りくず排出が制約になるため、図面の形状だけでなく加工順序も確認が必要です。

使用する機械と工具

汎用フライス盤は手動操作に向き、NCフライス盤やマシニングセンタはプログラムによる繰り返し加工や複雑な形状に向いています。代表的な工具には、広い面を削る正面フライス、側面や溝・輪郭を削るエンドミル、穴をあけるドリルがあります。JMTBAの工作機械資料では、マシニングセンタは工具を自動交換しながら複数工程を行える機械として扱われており、穴あけとフライス加工を同一段取りで進めたい場合の選択肢になります。

CNCフライス盤

旋盤加工との違い

比較項目フライス加工旋盤加工
主に回転するもの工具ワーク
得意な形状平面・溝・角物・複雑な輪郭円筒・円盤・軸
代表的な加工平面・側面・穴・ポケット外径・内径・端面・ねじ

加工方法を判断するときは、まず何が回転するかを確認します。ワークを固定し、工具を複数方向へ動かす場合はフライス加工に近く、ワーク自体を回転させて円周形状をつくる場合は旋盤加工に近いと考えられます。実際に依頼するときは、穴位置、工具の到達方向、段取り回数、目標精度まで確認し、部品名だけで判断しないことが重要です。

まとめ

フライス加工は、ワークを固定し、回転工具と多方向の送りで材料を除去する切削加工です。平面、側面、溝、穴、段差、ポケット、複雑な輪郭に対応しやすい一方、深い溝や工具が届かない形状では段取りや別工程が必要になります。加工方法を選ぶときは、設備名だけでなく、ワークの形状、固定方法、工具の到達方向、要求精度を合わせて確認することが重要です。

記事を書く