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SMT実装加工における部品欠品の原因とその対策

3 0 Dec 25.2025, 09:11:54

SMT実装加工において、部品欠品は比較的よく発生するトラブルの1つですが、製品品質や機能信頼性に重大な影響を与える可能性があります。欠品が発生すると、不良率の上昇だけでなく、回路動作不良や最悪の場合は製品の故障につながります。PCBGOGOのように、PCBAの一括請負(代工代料)および支給部品対応を行うメーカーにとって、部品欠品の迅速な特定と対策は、生産効率と品質保証の両面で極めて重要です。本記事では、SMT実装工程における部品欠品の系統的な確認手順と、代表的な原因および具体的な解決策について詳しく解説します。

部品欠品トラブルの確認手順

部品欠品の原因を特定するためには、体系的かつ段階的な確認が必要です。

1. 問題の特定

まずは欠品している部品の状況を正確に把握します。

*欠品している部品の種類と数量を確認
*特定のロット、製品、ライン、または特定の基板位置に集中していないかを確認
*AOI(自動外観検査)や目視検査を用いて、欠品箇所と部品種別を記録し、後続分析の基礎データとする

2. 工程内容の確認

次に、実装工程全体を見直します。

*部品供給、プログラム設定、実装条件など各工程を順に確認
*マウンターのプログラム設定(部品座標、回転角度、吸着条件)が正しいかを確認
*オペレーションミスや設定ミスが発生していないかを検証

3. 設備状態の確認

設備の状態不良も欠品の大きな要因となります。

*吸着ノズルや真空ポンプに摩耗や詰まりがないかを確認
*テープフィーダー、振動フィーダー、トレイ供給装置が正常に動作しているかを確認
*マウンターのログを確認し、吸着失敗や部品落下の履歴がないかを分析

4. 部品?材料の確認

部品そのものの状態も重要な確認ポイントです。

*部品包装が規格に適合しているか(テープ幅、ピッチ、厚み)
*部品サイズや重量が吸着能力に適しているか
*保管環境(湿度管理)が適切で、吸着不良を引き起こしていないか

主な原因と対応策

1. 吸着ノズルの問題

原因
ノズルの摩耗、汚れ、詰まり、または吸着力不足により、部品を正確にピックアップできない。

対策
*ノズルの定期交換と部品に適したノズル形状の選定
*ノズルの定期清掃による吸着性能の維持
*真空吸着パラメータの最適化

2. フィーダーの不具合

原因
テープの引っ掛かり、送り不良、供給不安定により、部品が正しく供給されない。

対策
*テープ状態の定期確認(幅-ピッチ-損傷)
*フィーダーのテンションや送り速度の調整
*異常検知時に即座に停止できる監視システムの導入

3. プログラム設定ミス

原因
部品座標、実装角度、吸着条件の設定ミスにより、部品が正しく実装されない。

対策
*プログラムの再確認と最適化
*基板試作およびシミュレーションによる事前検証
*実装パス解析ツールを用いた作業フローの最適化

4. 支給部品?購入部品の品質問題

原因
不適切な包装、テープ不良、トレイ破損、または部品品質のばらつき。

対策
*入荷時検査の強化
*サプライヤー管理体制の確立
*ロットトレーサビリティによる問題部品の迅速な特定

5. 環境条件の影響

原因
温度や湿度が不適切な場合、はんだペーストの粘性変化や吸着不良を引き起こす。

対策
*製造環境の温度-湿度管理の徹底
*センサー類の定期校正による監視精度の確保

欠品防止のための予防対策

1. 定期的な設備メンテナンス

吸着ノズル、フィーダーなどの消耗部品を計画的に点検/交換し、設備性能を維持します。

2. 厳格な受入検査

すべての入庫部品に対し、包装状態-寸法-品質の確認を行います。

3. プログラムと工程の最適化

定期的なプログラムレビューとシミュレーションにより、設定ミスを未然に防止します。

4. オペレーター教育の強化

設備操作やトラブル対応に関する定期教育を行い、現場対応力を高めます。

まとめ

SMT実装工程における部品欠品は避けがたい課題ですが、体系的な確認手順と適切な予防策を実施することで、その発生頻度を大幅に低減できます。
設備管理、工程最適化、材料管理を徹底することが、高品質なPCBA生産の鍵となります。

PCBGOGOは、先進的なAOI検査と厳格な工程管理を活用し、業界トップクラスのSMT組立サービスを提供しています。
試作から量産まで、すべての基板を欠品ゼロを目標に高品質でお届けします。
信頼性の高いSMT実装をご検討の際は、ぜひPCBGOGOにご相談ください。


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