営業部:営業時間 日本時間 10:00~19:00(土日祝日定休)
****
高信頼性HDIのブラインド-埋込みビアのプロセス最適化
36 0 Nov 26.2025, 10:57:16


1. はじめに

電子機器の「小型化-高集積化」が加速する中、線幅線間≤0.1mm、ブラインド-埋込みビア密度≥100個/cm2の高信頼性HDI基板は、産業用コントローラやハイエンドスマートフォンの中核技術となっています。
しかし業界データによれば、ブラインド-埋込みビアプロセスの欠陥(クラック、銅めっきボイド)によってHDI不良率が15%に達するケースもあり、ある産業機器メーカーでは盲孔めっき厚不足(<18μm)が原因で、高温環境下での故障率が20%を超え、300万元以上の損失が発生しました。

高信頼性HDIはIPC-6012H Class 3に準拠し、ブラインド-埋込みビアの銅めっき厚は20μm以上、ボイド率は3%以下であることが求められます。



PCBGOGOは高信頼性HDI領域で9年以上の製造実績を持ち、累計150万枚以上の産業向けHDIを提供してきました。本稿では、ブラインド-埋込みビアプロセスの技術ポイント、品質管理、量産最適化の要点を整理し、信頼性課題の解決に貢献します。

2. コア技術の解析

高信頼性HDIのブラインド-埋込みビアプロセスにおける最大の課題は「微細孔径と構造強度の両立」であり、以下の3要素が特に重要です。いずれもIPC-2226第7章の要求に準拠します。

① ドリル精度

ブラインドビア径は通常0.1mm--0.2mmで、孔径公差は±0.01mm以内に制御する必要があります。±0.02mmを超えると銅めっきの充填ムラが発生しやすく、PCBGOGOのテストでは孔径偏差0.03mmで孔壁銅厚の差が8μmに達しました。

② めっき品質

ブラインドビアの銅めっき厚は20μm以上(IPC-A-600G Class 3準拠)、均一性誤差は±2μm以内が望ましいとされます。さらに孔壁との密着強度は1.5N/mm以上(IPC-TM-650 2.4.18)であることが必須です。

③ プリプレグ圧着プロセス

圧着時の圧力は28kg/cm2±2kg/cm2、温度は175℃±5℃に管理し、樹脂流出による孔壁の変形を防止します。

高信頼性HDIにはSHENGYI社製S1000-2(Tg=175℃、Dk4.5±0.2)がよく使用され、樹脂含有量58%±2%がブラインドビア充填に適しています。ドリルには日立GXH-300高速ドリル(精度±0.005mm)、めっきにはVCP(Vertical Continuous Plating)ラインを使用し、電流密度2.5A/dm2で孔壁の均一銅厚を確保します。

3. 実装可能な最適化手法

3.1 ブラインド-埋込みビアプロセスの4ステップ最適化

以下の工程とパラメータは、IPC-6012HおよびIPC-A-600Gに準拠しています。

● ドリル前処理

基材表面に0.05mmのポリイミド保護膜を貼り付け、ドリルバリを抑制します。
日立GXH-300にて回転数120000r/min、送り速度50mm/minで加工し、加工後は等離子洗浄装置(JPE-Plasma-600)で樹脂残渣を除去します。

● 化学銅(シード層)形成

化学銅厚は0.5μm--0.8μmとし、Chemiposit 8100を使用します。
金属顕微鏡(JPE-Micro-800)で孔壁被覆率98%以上であることを確認します。

● 銅めっき強化

VCP電めっきにて電流密度2.5A/dm2、時間60分で銅厚22μm--25μmを形成します。
X-Ray測厚計(JPE-XR-Thick-500)で均一性±2μm以内を確認し、光沢剤Additive 300を添加して延性15%以上を保証します。

● 圧着-硬化

プリプレス120℃で30分、本プレス175℃で90分、圧力28kg/cm2にて圧着。
圧着後、IPC-A-600G基準に基づき、孔陥没率1%以下であることを確認します。

3.2 量産品質管理フロー

量産では「首件確認→工程監視→環境管理」の3段階で品質を確保します。

● 首件検査

孔径はレーザー測定機(JPE-Laser-600、精度±0.001mm)で全数チェックし、0.15mm±0.01mmを確認。
銅厚はX-Rayで全検、ボイド率は超音波スキャン(JPE-USD-800)で3%以下であることを確認します。

● 工程内監視

500枚ごとに20枚をサンプリングし、銅厚均一性と孔壁密着を重点確認します。
密着強度はIPC-TM-650 2.4.18のテープ剥離法で検証し、銅剥離がないことを合格基準とします。

● 環境管理

生産環境は23℃±2℃、湿度45%±5%を維持し、基材吸湿によるドリルバリを防止します。
PCBGOGOのHDI専用工場では恒温恒湿システム(JPE-THC-2000)によるリアルタイム管理を実施しています。


高信頼性HDIのブラインド-埋込みビアプロセスは、IPC-6012H Class 3を基準に、ドリル精度-銅めっき厚-均一性-圧着条件の4要素を最適化することで、量産安定性と長期信頼性を確保できます。
PCBGOGOは、日立ドリルやVCPラインを中心としたHDI専用設備、超音波スキャンによる全数検査、IPC認証レポートなど、産業向け高信頼HDIのための専門サービスを提供し、企業の信頼性課題の解決を支援します。


記事を書く
人気のキーワード