営業部:営業時間 日本時間 10:00~19:00(土日祝日定休)
****

PCB バックドリル常见故障排查:90% のエンジニアが陥りやすい落とし穴

2 0 Dec 16.2025, 14:30:40

PCB のバックドリル工程に長年携わってきましたが、小さな見落としが原因で量産不良につながるケースを数多く見てきました。代表的な例として、残銅過多、孔壁の炭化、位置ズレによる配線破壊などがあります。実は、これらのトラブルには共通する発生パターンがあり、原因を正しく特定できれば、短時間で解決することが可能です。本記事では、PCB バックドリル工程で特に発生頻度の高い 5 つの不良事例について、原因と具体的なトラブルシューティング方法を解説します。

1. 不具合:バックドリルの位置ズレによる隣接配線の破壊

バックドリル工程において最も致命的な不良です。一度発生すると製品はほぼ使用不可となります。過去に 8 層 PCB の案件で、バックドリル位置が 0.015mm ずれた結果、隣接する信号線を貫通し、500 枚中 300 枚が廃棄となった事例がありました。

確認ポイント

まず装置の位置決め精度を確認します。二次元測定機を使用し、バックドリル機の位置精度を測定し、誤差が ±0.005mm を超える場合は、装置の精度不足が疑われます。
次に基準穴を確認します。PCB の基準孔に摩耗や汚れがあると、位置ズレの原因になります。最後に基材の状態を確認します。基材の反りや積層状態の不均一は、バックドリル時の位置誤差を引き起こします。

対策

装置精度が原因の場合、短期的には位置補正や校正頻度の増加で対応可能ですが、長期的には高精度回钻機への更新が望まれます。
基準点については設計段階でのポカヨケ設計と、製造工程での汚染防止が重要です。
基材変形に対しては、温湿度管理と回钻前の予備プレスを徹底します。

2. 不具合 :孔壁の炭化および黒変

孔壁の炭化は、高周波基材である Rogers RO4350B などで特に発生しやすい不具合です。孔壁が黒く焦げた状態となり、信号損失の増大を引き起こします。

確認ポイント

主な原因はドリル回転数の過多です。回転数が 150000rpm を超えると摩擦熱が増加し、炭化が発生しやすくなります。
次にドリル刃先の摩耗を確認します。切削力が低下すると、削るのではなく擦る状態となり、発熱の原因となります。
さらに基材特性も重要です。高周波基材は硬度が高く、熱がこもりやすいため、適切な工具選定が不可欠です。

対策

高周波基材では、FR-4 より回転数を 10% から 20% 低く設定します。例えば FR-4 が 120000rpm の場合、高周波基材では 100000rpm 程度が適切です。
ドリルは 3000 穴加工ごとに交換し、刃先劣化を防ぎます。
また、ダイヤモンドコーティングドリルを使用することで、切削性と放熱性が向上し、炭化防止に有効です。

3. 不具合 :残銅過多による信号干渉

残銅過多は外観では判別しにくい不良ですが、寄生容量の増加により信号歪みを引き起こします。IPC-6012 では残銅高さは 0.05mm 以下と規定されています。

確認ポイント

バックドリル深さが不足していないか、深さ測定器で確認します。
次にドリル径を確認します。例えば下穴径が 0.3mm に対し、0.25mm のドリルを使用すると、銅層が完全に除去されない場合があります。
また、電解銅めっきが 25μm を超えている場合、バックドリル除去が不十分になることがあります。

対策

バックドリル深さを再設定し、試作後に必ず実測で確認します。
ドリル径は下穴径より 0.03mm から 0.05mm 小さいサイズを選定します。
電解銅厚は 18μm から 22μm の範囲に管理し、導通性と除去性のバランスを取ります。


4. 不具合 :孔壁のバリおよび傷

孔壁のバリは実装時のはんだ不良を招き、傷は絶縁信頼性を低下させます。バックドリル後に頻発する外観不良の一つです。

確認ポイント

ドリル刃先に欠けや摩耗がないか確認します。
次に送り速度を確認します。15mm 毎分を超えると切削不足となり、バリが発生しやすくなります。
また、バックドリル後の洗浄やデスミア処理が不十分な場合、粉塵残留がバリとして残ります。

対策

刃先異常のあるドリルは必ず交換します。
送り速度は 6mm から 12mm 毎分を目安に孔径に応じて調整します。
バックドリル後は 5MPa の高圧水洗浄と化学的デスミア処理を実施し、孔壁を清浄化します。

5. 不具合:PCB の層間剥離およびクラック

多層板や高 TG 材料では、バックドリル後に層間剥離やクラックが発生することがあります。主因は加工時の応力集中です。

確認ポイント

回転数が高すぎ、送り速度が遅すぎる場合、加工応力が増大します。
基材の予備プレス不足や、6 層以上の積層加工も応力集中を招きます。
さらに、プレス工程で樹脂硬化が不完全な場合、層間密着力が不足します。

対策

回転数と送り速度を最適化し、切削力と応力のバランスを取ります。
バックドリル時の積層枚数は 4 層以下に制限します。
プレス工程では樹脂を完全硬化させ、層間剥離強度を 1.5Nmm 以上確保し、IPC-6012 規格を満たすよう管理します。

まとめ

PCB バックドリルのトラブルシューティングは、「設備確認、加工条件確認、材料確認」の順で進めることが重要です。この手順を守ることで、多くの不具合は短時間で特定できます。

自社対応が難しい場合は、PCBGOGO のようなバックドリル工程に精通した専門メーカーに相談することを推奨します。豊富な不良対応実績に加え、DFM レビューによる事前リスク回避が可能で、試行錯誤するよりも高い生産安定性を実現できます。

回钻不良は避けられないものではありません。正しい原因分析と的確な対策により、量産品質は確実に向上します。


記事を書く
人気のキーワード