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PCB試作機器の種類と活用法|迅速なプロトタイピングを実現するおすすめ設備
9 0 Jul 12.2025, 11:57:58

電子設計を現実のPCBにするには、PCB試作機器の理解が不可欠です。エンジニア、ホビイスト、スタートアップなど、誰でも基板の迅速な試作 - 量産前確認を行える環境を整えることで、開発スピードと製品の質が格段に向上します。

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1. PCB試作とは?その重要性

PCB試作は、大量生産前に回路基板のモデルを作成し、テスト - 検証するプロセスです。早期に設計の課題を発見し、機能性を改善することで、時間とコストの大幅な削減が可能です。

 

2. PCB試作に必要な主要機器

2.1 PCB設計ソフトウェア

物理的な基板製造の前に、電子設計ソフトで詳細な回路図とレイアウトを作成します。

 

シミュレーション機能(信号整合性、50Ωインピーダンスなど)で性能確認が可能です。

 

Gerberファイル出力により、24?48時間の短納期製造にも対応できます。

 

2.2 卓上ピック&プレース機

SMD部品を自動配置する装置で、1分あたり最大100部品、精度0.1mm以内が主流です。

 

手作業の誤差を減らし、迅速で繰り返し可能な試作に適しています。

 

2.3 卓上リフロー炉

配置された部品を均一な温度プロファイルで焼き付け、はんだ接合を行います。

 

典型的には150°C 60秒 → 220°C 30秒の工程です。

 

250°C前後の精密制御により、高品質なSMT実装が可能になります。

 

2.4 PCBミリングマシン

空白基板を削ってパターン形成する装置です。

 

単板や少量試作に最適で、1時間以内の製造が可能です。

 

多層板には不向きですが、短納期で試作できます。

 

2.5 検査 - 測定機器

マルチメータによる電圧 - 抵抗測定

 

オシロスコープで最大100MHzまでの信号確認

 

AOI(自動光学検査) ではんだ不良や部品ずれを検出します

 

3. PCB試作 - Quick Turnのメリット

市場投入のスピード向上

 Quick Turnサービスと社内設備の併用で、2週間が数日で完了します。

 

コスト削減

 設備投資はありますが、外注費や不良発生リスクを抑えられます。

 

設計の反復性

 例えば「線幅0.2mmでクロストーク発生」の課題が出ても、数時間で再試作できます。

 

4. 適切な装置選びのポイント

プロジェクト規模:個人 - 小規模なら手作業+小型リフロー炉、大規模ならピック&プレース機の導入を検討します。

 

技術要件:微細部品なら、高精度な配置と温度制御が重要です。

 

内製と外注の組み合わせ:複雑な設計時には、外部のQuick Turnサービスとの併用が効率的です。

 

5. 試作を成功に導くベストプラクティス

詳細な設計計画を作成:回路図チェックと信号シミュレーションを行います。

 

作業スペースを常に清潔に保つ:ほこりや汚れが製造品質に影響します。

 

段階的にテスト実施:組み立て前にパワーライン抵抗などを逐次確認します(目標0.1Ω以下)。

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まとめ

適切なPCB試作機器を揃えることで、設計→組立→検証→改善のサイクルが短縮され、製品開発の効率が大幅に向上します。

エンジニアでも初心者でも、正しいツール選びと開発戦略により、基板サンプルづくりを着実に成功させることができます。


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