1. はじめに
コンシューマー向けPCBの面付けは、設計と製造をつなぐ重要工程です。適切な面付け設計は生産効率を向上させ、コストを削減し、不適切な設計は試作不良や量産歩留まり低下の原因になります。業界データによると、コンシューマー向けPCB試作不良のうち30%は、面付け設計と製造プロセスの不整合に起因しています。
PCBGOGOは「設計-試作-量産」のワンストップ対応が可能なプラットフォームであり、130以上の協力工場の設備パラメータを統合した独自の自動面付けツールを開発。IPC-2221およびIPC-6012に基づく標準化面付け規格を確立しています。本稿では、コンシューマー向けPCB面付けにおける工法適合の要点と実務手順を解説し、「一度の設計で一回の試作合格」を実現します。

2. 技術解説:PCB面付けにおける工法適合の原理
2.1 面付け設計の目的
PCB面付け設計の核心は「設備適合-生産効率-品質保証」です。
加工設備の範囲に適合させ、生産不可となるリスクを回避
材料利用率を向上し、基板1枚当たりのコストを最適化
機械応力や位置ずれを抑制し、量産品質の一貫性を確保
2.2 コンシューマー向けPCB面付けにおける3つの工法制約
サイズ制約:PCBGOGOの最大加工サイズは630×520mm、最小面付けサイズは50×50mm
間隔制約:単板間および面付け外周との間隔は、ルーター加工や金型打ち抜きに適合する必要あり
位置決め制約:リフロー、実装、検査のために標準位置決め孔が必須
2.3 PCBGOGOの面付け技術基盤
PCBGOGOは「自動化ツール+工法データベース」で面付け適合を実現します。
自動面付けツールにより、材料利用率を85%以上に最適化
設備パラメータ(例:広徳工場ルーター径1.2mm、上饒工場実装位置精度±0.01mm)を標準化
無料DFMチェックでリスクを事前検知
3. 実務手順:コンシューマー向けPCB面付け工法の最適化プロセス
3.1 面付けサイズとレイアウト最適化
基準値:最大630×520mm、最小50×50mm
推奨マージン:単板間隔2mm以上、面付け外周3mm以上
推奨レイアウト:2×2、3×3などのマトリクス配置
目標値:材料利用率80%以上(IPC-2221 7.2.1に準拠)
3.2 面付けの接合方式選択
主流方式:V-CUT とタブ(郵票孔)
V-CUT:量産向け、溝深さは板厚の1/3?1/2(板厚1.6mmの場合0.5--0.8mm)
タブ:薄板または異形基板向け、孔径0.8mm、ピッチ1.2mm、タブ幅0.3--0.5mm(IPC-6012準拠)
3.3 位置決め孔とマーク設計
位置決め孔:径3.2mm(許容差±0.05mm)、面付け外周から5mm以上
基準マーク(Mark):径1.0mm、無レジスト、無シルク、基板端から3mm以上
位置精度:±0.02mm以下(IPC-2221 7.3.2準拠)
3.4 工程辺とテストポイントの確保
SMT工程に必要な工法辺:幅5mm以上
テストポイント径0.8mm、ピッチ1.2mm
ルーター加工ラインとは干渉禁止
4. 事例:ウェアラブル基板の面付け適合改善
4.1 初期課題
面付けサイズ650×550mm(加工限界超え)
単板間隔1.5mm(ルーター加工要件不適合)
工程辺およびMarkなし、実装位置ずれ0.1mm発生
4.2 対策
面付けサイズ600×500mmへ変更、3×4配置で材料利用率75%→82%へ改善
単板間隔2mmへ変更、V-CUT溝深0.4mm(板厚1.0mm)
位置決め孔4点、Mark2点設置、5mm工法辺追加
工法辺にテストポイント8点追加
4.3 改善結果
試作合格率:0%→100%
実装精度:±0.02mm、部品位置ずれ8%→0.3%(IPC-A-610G Class 2準拠)
生産性:面付け加工時間4時間→2.5時間、 SMT効率30%向上
結論
コンシューマー向けPCB面付け設計の关键は「工法適合」です。設計段階から設備能力と製造要件を考慮することで、試作成功率を大幅に向上させることができます。重要ポイントは以下の4点です。
面付けサイズを加工範囲内に確実に収める
基板仕様に応じた接合方式(V-CUT / タブ)を選択
位置決め孔とMarkを設計して実装精度を確保
工程辺とテストポイントを確保し、生産と検査を円滑化
PCBGOGOでは、自動面付けツール、無料DFMチェック、設備データベースにより、面付け設計の工法適合を強力に支援します。特に今後ニーズが高まる薄板(板厚0.8mm以下)の面付けでは、タブ接合および柔軟な工法辺設計により、応力クラックを抑制し、量産安定性を確保します。