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DIP実装プロセス:5つの重要工程と3つの課題

29 0 Dec 19.2025, 14:37:25


表面実装技術(SMT)が電子製造の主流となった現在でも、スルーホール技術を用いるデュアルインラインパッケージ(DIP)実装は、PCBA製造において依然として重要な工程です。サイズが大きい部品、高出力部品、形状が不規則でSMT自動実装に適さない部品には、DIP実装が不可欠です。代表的な部品としては、大型コネクタ、リレー、パワー抵抗、トランスなどが挙げられます。DIP実装は、これらの部品をPCB上に強固かつ恒久的に固定することができます。

DIP実装工程の体系的なフローと各工程における管理ポイントは、スルーホール部品と表面実装部品を併用する電子製品の長期信頼性を確保する上で極めて重要です。


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5段階のDIP実装工程フロー

DIP実装は通常、SMT部品の実装およびリフローはんだ付け完了後に行われます。この順序により、大型スルーホール部品に加わる熱ストレスを最小限に抑えることができます。

1. 部品挿入

最初の工程では、スルーホール部品(THC)のリードをPCB上の対応するスルーホールに挿入します。

操作方法としては、熟練作業者による手挿入、または軸リード部品やラジアル部品など標準化された部品を対象とした自動挿入機の使用があります。
品質管理の観点では、極性や向きが正しいこと、部品が基板面に確実に密着していること、リードの曲がりや損傷がないことを厳密に確認する必要があります。

2. 接着剤塗布と硬化

はんだ付け工程の前に、工業用接着剤(主にエポキシ樹脂)を塗布します。

この工程の目的は、波はんだ工程中の高い機械的ストレスにより、部品が浮き上がったり位置ずれを起こしたりするのを防ぎ、機械的安定性を向上させることです。

3. 波はんだ

スルーホール部品を自動ではんだ付けする中核工程です。PCBAは溶融はんだの波を通過します。

まずフラックスを基板下面にスプレーし、金属表面を洗浄してはんだ濡れ性を向上させます。
次に予熱を行い、フラックスを活性化するとともに、基板が溶融はんだに接触した際の熱衝撃を防止します。
その後、溶融はんだの波を通過することで、はんだがスルーホールを上昇し、安定したはんだ接合が形成されます。
最後に冷却工程を経て、はんだが凝固します。

4. リードカット

はんだ付け完了後、基板裏面に突き出た余分なリードを適切な長さに切断します。

この工程は、筐体や他の回路との短絡リスクを防止し、後工程の組み立てを円滑に進めるために不可欠です。

5. 検査と機能テスト

品質保証における最終かつ最重要工程です。

外観検査では、はんだブリッジ、はんだ不足、部品欠品、極性ミスなどの一般的な不良を確認します。
続いて、回路内テスト(ICT)や機能テストを実施し、完成したPCBAが設計仕様通りに動作することを検証します。

DIP実装における品質管理の重要ポイント

DIP実装製品の信頼性と寿命を確保するためには、工程全体を通じて以下の点に注意する必要があります。

  1. ESD対策
    DIP実装は手作業が多くなるため、接地リストストラップ、導電マット、正しい作業手順など、厳格な静電気放電対策が不可欠です。これは静電気に敏感な部品を保護するために重要です。

  2. 部品挿入の正確性
    作業者はBOMおよび組立図を厳守し、部品の誤挿入、向き違い、リード損傷を防止しなければなりません。

  3. 波はんだ条件の管理
    波はんだ装置は定期的な保守が必要です。予熱条件、フラックス活性、はんだ接触時間などの温度プロファイルを正確に管理し、確実なはんだ付けと熱に弱い部品の保護を両立させることが求められます。

まとめ:DIP実装は専門性が品質を左右する

DIP実装は手作業または半自動工程が中心であるにもかかわらず、現代のPCBA製造における重要な基盤技術です。最終製品の品質は、部品挿入精度、波はんだ条件の最適化、厳格な検査体制に大きく左右されます。高精度なSMT実装と信頼性の高いスルーホール実装の両立が求められる製品では、全工程に精通した製造パートナーの選定が極めて重要です。

PCBGOGOは、SMTからDIP実装までを網羅するエンドツーエンドのPCBA製造サービスを提供しています。すべてのスルーホール部品に対して、業界最高水準の実装品質とはんだ信頼性を保証します。

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