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屋外用LEDスイッチング電源PCBの信頼性設計

33 0 Dec 10.2025, 09:13:28


1. はじめに

屋外用LEDスイッチング電源は、街路灯、景観照明、広告看板など、多様な屋外設備に幅広く使用されています。しかし、実際のフィールドでは高温、豪雨、落雷、塩害など、過酷な環境にさらされるため、PCBには高い信頼性が求められます。

統計によると、屋外LED電源の不具合の約40%はPCBの信頼性不足に起因しています。高温による基板変形、湿気による短絡、塩害腐食による断線などは、企業のアフターサービス負担とブランド評価低下につながります。

PCBGOGOは屋外LED電源向けPCBに長年取り組み、「耐腐食-耐高低温-耐振動」を軸とした高信頼性PCBソリューションを提供しています。IATF16949やISO14001に基づく品質管理のもと、高Tg基材、防塩霧処理、構造強化設計などを採用し、-40℃-- 85℃の広温度試験、1000時間の塩霧試験に対応。使用寿命は8?10年を実現できます。

本記事では、屋外LEDPCBの信頼性設計における重要ポイントを企業目線で解説し、屋外環境に強い電源製品開発を支援します。

2. 屋外環境がPCBに与える3つの主要ストレス

2.1 信頼性設計における基準

屋外LEDスイッチング電源のPCBは、GB/T 2423およびIEC 60068などの環境試験規格に適合することが求められます。

主な要求は以下の通りです:

  • 高低温適応性:-40℃-- 85℃の範囲で正常動作。熱サイクル試験(-40℃-- 85℃、500回)で基板の反り?クラックなし。

  • 耐腐食性:1000時間の塩霧試験(5% NaCl)後も銅箔やはんだの腐食が発生しない。

  • 絶縁性能:40℃-95%RH下で絶縁抵抗100MΩ以上、短絡なし。

  • 機械強度:10-- 2000Hz、10gの振動試験後も配線断裂やスルーホール剥離なし。

2.2 屋外環境でPCBが故障する主な原因

  • 温度ストレス:昼夜で50℃以上の温度差が生じる環境では、基材の膨張-収縮により配線クラックやはんだ剥離を引き起こす。Tg130℃クラスの一般FR-4は特に高温で軟化しやすい。

  • 腐食影響:海岸部の塩害、工業地域の酸性ガスが銅箔-はんだを腐食させ、断線を招く。

  • 湿気の侵入:雨水や湿度による絶縁低下が短絡の主原因となる。

  • 機械的衝撃:台風や強風、設備設置時の振動により、基板割れや部品脱落が起こりやすい。

PCBGOGOでは、材料-工法-構造の最適化により、業界平均と比較して故障率を約60%低減しています。

2.3 PCBGOGOによる屋外向けPCBの信頼性対策

  • 高Tg基材(Tg170℃以上)の採用により高温変形を抑制。

  • 金厚1.5μm以上のENIG(無電解金)+OSP複合処理により塩害耐性が3倍向上。

  • 厚銅(2?3oz)-スルーホール強化-エッジ面取りにより耐振動性アップ。

  • 恒温恒湿試験機-塩霧試験機による製品検証を出荷ロットごとに実施。


3. 実践的な設計ポイント:屋外LED電源用PCBの信頼性を高める6つの要点

3.1 基材選定:高低温-湿気への安定性確保

  • 推奨基材:PCBGOGOが採用する高Tg FR-4(Tg170℃以上)。例:長風華潤7628。高温暴露時の変形を抑制。

  • 高温多湿地域:吸水率0.15%以下の耐湿熱基材(例:SHENGYI S1141)を推奨。

  • 注意点:コスト重視でTg150℃未満の基材を選ぶと、屋外では著しく寿命が低下する。

3.2 表面処理:腐食対策が寿命を左右

  • 一般屋外環境:ENIG(金厚1.5μm以上)により酸化-腐食を抑制。スズめっきより寿命3倍。

  • 塩害?腐食ガス環境:ENIG+OSPの複合処理により塩霧1000時間まで対応可能。

  • 避けるべき処理:スズめっき(HASL)は屋外で酸化が早く2年以内に腐食斑が発生しやすい。

3.3 構造設計:耐振動-耐衝撃性の向上

  • 基板厚:1.6--2.0mmを推奨(1.2mm比で強度50%向上)。

  • エッジ処理:半径1mm以上の面取りで輸送時のダメージを予防。

  • スルーホール強化:樹脂塞孔+銅厚20μm以上で剥離防止。

  • 重負荷部品の固定:大容量コンデンサやトランス下部に補強銅泊を設置し複数スルーホールで接地層と接続。

3.4 絶縁設計:湿気-結露による短絡防止

  • クリアランス:電源ライン0.5mm以上、信号ライン0.3mm以上。

  • レジスト厚:15μm以上の厚膜レジストで絶縁性を強化。

  • 三防塗装:より高信頼性が必要な場合、PCBGOGOの防湿コーティングサービスを推奨。

3.5 雷サージ対策:瞬間高圧への耐性向上

  • 接地ライン:3oz厚銅、接地抵抗4Ω以下の専用経路を設計。

  • 保護素子:入力端子から3cm以内にMOVおよびTVSを配置し応答速度を確保。

  • 工法の精度:高精度エッチングにより雷保護ラインの抵抗増加を防止。

3.6 量産と試験:信頼性の均一性を確保

  • 生産管理:PCBGOGOの4工場で統一された品質管理フローにより、ロット間の品質ばらつきを低減。

  • 環境試験:塩霧-恒温恒湿-振動試験を定期実施し、合格率は99.7%。

  • アフターサービス:PCB起因の故障は無償再製作保証に対応。

まとめ

屋外LED電源用PCBの信頼性設計では、環境ストレス(高温-湿気-腐食-振動)に対する対策が不可欠です。
企業が押さえるべきポイントは以下の通りです。

  1. 高Tg基材およびENIG/複合表面処理を優先すること

  2. 耐振動性を高める構造設計と絶縁強化を行うこと

  3. 屋外向けPCBの実績と試験設備を持つメーカーを選定すること

PCBGOGOは屋外用途に特化した材料-プロセス-試験体制を整え、長寿命で高信頼のPCBソリューションを提供しています。屋外LED電源の耐久性向上を目指す企業にとって、最適な選択となるでしょう。




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