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PCBAの半田不良問題の診断とリワーク技術
23 0 Apr 18.2025, 14:27:10

電子製造の分野において、PCBA(プリント基板組立)の品質は非常に重要ですが、半田不良は多くのエンジニアを悩ませる問題です。半田不良は電子製品の性能不安定や故障の原因となるため、今回はその診断方法と返修(リワーク)技術について詳しくご紹介します。

まず、半田不良が発生する原因を理解することが重要です。主な原因としては、半田付け時の温度不足、加熱時間が短すぎること、パッドまたはリードに酸化膜があること、フラックスの選定や使用方法の誤りなどが挙げられます。これらの要因によって、一見接続されているように見えても、実際には電気的に不安定な接合が発生する可能性があります。

半田不良の診断にはいくつかのポイントがあります。まずは目視検査です。半田部分の表面が滑らかでない、ひび割れがある、リードとパッドの接触が不十分などの兆候がある場合は、半田不良が疑われます。また、テスター(マルチメーター)を用いた抵抗値の測定も有効です。異常に高い抵抗値が測定された場合、その箇所に半田不良がある可能性が高いです。さらに、目視では確認できない箇所については、X線検査装置を使うことで、はんだ内部の接続状態を明確に把握することが可能です。

半田不良が確認されたら、次はリワーク作業を行います。作業前には、作業環境が清潔で安全であることを確認します。通常のはんだ不良であれば、はんだごてを使用して修復できます。こて先を350℃から400℃に加熱し、問題のはんだ部にあてて溶かしながら、適切な量のフラックスとはんだを加えて、しっかりと接合させます。この時、加熱時間を適切にコントロールし、周辺の部品にダメージを与えないよう注意が必要です。

BGA(ボールグリッドアレイ)などの高密度?精密部品については、より専門的な装置が必要です。ホットエアリワークステーションを使用し、正確な温度プロファイルを管理しながらBGAチップ全体を加熱することで、再びはんだを溶融させて接続を行います。この際、温度プロファイルの設定が非常に重要であり、チップの仕様とはんだの種類に応じて調整する必要があります。

実際の製造現場においては、PCBAの半田不良に対する対応力が高い優れた電子製造サービスプロバイダーも存在します。例えば、PCBGOGOは製造プロセスの各段階において厳しい管理を行い、高い基準に従って作業を進めています。使用するはんだ材料は高品質のはんだワイヤやフラックスを選定し、設備のメンテナンスやキャリブレーションも徹底しています。その結果、半田温度と加熱時間の精密な管理が可能となり、半田不良の発生を大幅に抑えることができます。こうした工夫とこだわりが、電子製品の品質を支える大きな要素となっており、多くの電子製造企業にとっても参考にすべき取り組みです。

PCBAにおける半田不良の診断とリワーク技術を習得することは、電子製品の品質と信頼性を向上させる上で非常に有意義です。これらの経験と知識が、皆様のお役に立てれば幸いです。


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