開発スピードが求められる時代に最適
両面基板SMTが高速な研究開発を支える3つの強み
研究開発に携わるエンジニアであれば、製品のイテレーションが非常に速いことを実感しているはずです。
本日設計を修正し、翌日には試作、さらにその次の日には評価試験を行う。少しでも遅れると、市場投入のタイミングを逃してしまうことも珍しくありません。
こうした高速な開発サイクルにおいて、両面基板SMTは非常に相性の良い実装方式です。
試作が速く、設計変更に柔軟で、幅広い検証用途に対応できます。
本記事では、技術運用の視点から、実際に開発現場で評価されている「両面基板SMTが高速開発に適している3つの理由」を解説します。
1.最短24時間出荷の高速試作で開発スケジュールを止めない
開発フェーズで最も不足しがちなのは「時間」です。
設計が完了したら、できるだけ早く実物を手に取り、評価を進めたいというのが開発者の本音でしょう。
一般的に、単面基板SMTの試作には3日から5日、多層基板では5日から7日かかるケースが多いですが、両面基板SMTでは最短24時間での出荷が可能です。
緊急性の高い開発スケジュールにも十分対応できます。
PCBGOGOでは、研究開発向けに両面基板SMTの試作専用高速ラインを用意しており、1枚からの実装に対応しています。
通常の試作納期は2日から4日、加急対応では24時間での納品が可能です。
実際に、AIセンサーを開発するスタートアップ企業では、毎週設計変更が発生していました。
単面基板で試作していた頃は、1回の試作に約3日を要し、評価サイクルが長引いていました。
両面基板SMTへ切り替えた結果、24時間以内に試作品を入手できるようになり、設計と評価を高速で繰り返すことが可能となりました。
最終的に、製品リリースを競合より15日早めることに成功しています。
さらに、両面基板SMTでは無料試作サービスにも対応しており、毎月1層から6層のPCB試作が無料で行えます。
実装費用も開発向けに最適化されているため、限られた予算の中でも複数の設計案を検証できます。
2. 設計変更に強く、大幅なレイアウト変更が不要
研究開発段階では、部品配置の調整、センサー追加、インターフェース変更など、設計変更は日常的に発生します。
単面基板では実装面が限られるため、変更のたびにレイアウト全体を見直す必要があり、基板サイズの拡大につながることもあります。
一方、両面基板SMTでは表裏両面に部品実装が可能なため、設計変更時も一方の面のみを調整すれば対応できるケースが多く、柔軟性が大きく向上します。
PCBGOGOでは、DFMレビューを通じて設計変更にも迅速に対応しています。
新しいGerberデータをアップロードすれば、24時間以内に最適化提案が提供されます。
例えば、新規追加部品を裏面に配置して表面のコアレイアウトを維持する、またはパネル設計を調整して新しい基板サイズに適応するといった具体的な改善提案が可能です。
スマートスピーカーを開発している企業では、試作段階でBluetoothアンテナの追加が必要になりました。
単面基板では全面的な再レイアウトが必要で2日以上かかる見込みでしたが、両面基板を採用したことで、アンテナを裏面に配置し、当日中に設計変更を完了。
翌日には試作品を受け取ることができました。
3. 複数の評価シーンに対応できる高い互換性
開発フェーズでは、高速信号評価、電源回路検証、インターフェース互換性確認など、さまざまなテストが必要です。
単面基板では1つの基板で複数の評価要件を満たすことが難しく、複数バージョンの試作が必要になる場合があります。
両面基板SMTは工法の互換性が高く、1つの設計で複数の評価用途に対応可能です。
高周波回路、電源回路、各種インターフェースを同時に搭載できるため、試作枚数の削減につながります。
両面基板SMTは、無電解金、無電解銀、HASLなどの表面処理に対応し、01005サイズの超小型部品、BGAなどの高密度部品、さらには挿入部品の混載も可能です。
高周波信号評価から電源安定性試験まで、幅広い用途に対応できます。
また、PCBGOGOでは開発段階向けのカスタム実装サービスも提供しており、初期検証では必要な部品のみを実装し、量産段階で全実装へ移行することが可能です。
ラインの切り替えや再手配が不要なため、時間とコストの両面で効率化を実現できます。
高速開発を支える両面基板SMTという選択
両面基板SMTが高速な研究開発に適している理由は、「速さ」「柔軟性」「高い互換性」に集約されます。
試作が速く、設計変更に強く、1つの設計で多くの検証を行える点は、開発スピードを重視するチームにとって大きなメリットです。
製品イテレーションが速く、要求仕様が頻繁に変化するプロジェクトでは、両面基板SMTの採用を検討する価値があります。
PCBGOGOでは、設計レビューから高速試作、小ロット生産まで一貫したサービスを提供しており、研究開発フェーズでは専任の技術担当が設計変更にも迅速に対応します。
無料試作を活用しながら、無駄な遠回りを減らし、プロジェクトを効率的に前進させることが可能です。
